交通事故や労災事故による怪我で「症状固定」と診断され、身体に残った症状を「後遺症」として評価してもらうために、主治医に作成してもらった「後遺症診断書」(後遺障害診断書)を自賠責保険に提出した後、どのような流れで後遺障害等級が認定されるのでしょうか。また、もし認定結果に不服がある場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。後遺症診断書が自賠責保険に提出されると、まず「損害保険料率算出機構」という第三者機関で書面審査が行われます。ここでは、提出された後遺症診断書をはじめとする全ての医学的資料(診断書、診療報酬明細書、画像データなど)を詳細に検討し、自賠責保険が定める後遺障害等級認定基準に照らして、後遺症の有無と程度が判断されます。この書面審査は通常、数週間から数ヶ月を要します。審査の結果、後遺障害が認められれば、その内容と等級が認定され、その旨が被害者や保険会社に通知されます。通知には、認定された後遺障害等級と、それに基づいて支払われる保険金額が記載されています。これにより、被害者は逸失利益や慰謝料などを含む損害賠償請求の具体的な交渉を進めることができるようになります。しかし、審査の結果、後遺障害が「非該当」とされたり、認定された等級が自身の症状や期待していたものよりも低いと感じる場合も少なくありません。このような場合、被害者はその認定結果に対して「異議申し立て」を行うことができます。異議申し立ては、一度下された認定結果を再検討してもらうための手続きであり、その際には、当初の診断書では不足していた医学的根拠を補強する新たな資料や、詳細な意見書を提出することが求められます。異議申し立てを行う上で重要なのは、なぜ当初の認定結果が不適切だと考えるのか、具体的な理由を医学的な根拠に基づいて明確に主張することです。例えば、「当初の診断書には記載されていなかったが、〇〇という検査結果により神経障害が客観的に証明される」「〇〇という医師の意見書により、症状の継続性が裏付けられる」といった具体的な証拠を提出する必要があります。そのため、追加の画像検査を受けたり、別の医師にセカンドオピニオンを求めて新たな診断書を作成してもらったりすることも有効な手段となります。異議申し立ての手続きは、医学的・法的な専門知識が必要となるため、弁護士に相談し、サポートを受けることを強くお勧めします。