私は3年前の追突事故で頸椎を損傷し、それ以来、右手のしびれと慢性的な頭痛に悩まされてきました。半年間のリハビリを続けましたが、残念ながら完治には至らず、医師から症状固定を告げられたときは、将来への不安で押しつぶされそうでした。しかし、そこで立ち止まるわけにはいかないと考え、正当な後遺障害認定を受けるために、私は1枚の診断書を完璧なものにするための工夫を凝らしました。まず私が実践したのは、事故直後からつけていた「痛みの日記」を整理することでした。診察の時間は限られています。医師の前で緊張して、つい「少し良くなった気がします」と愛想よく答えてしまうのは、後遺症認定においては致命的なミスになり得ます。私は、1自分の身体のどこにどのような違和感があるか、2それが日常生活のどのような動作、例えばネクタイを締める、重い買い物袋を持つといった場面で支障をきたしているか、3天候や時間帯による変化はどうか、という3点をA4用紙1枚にまとめ、診断書作成をお願いする際に医師に手渡しました。医師はそれを見て、「これほど具体的に書いてあれば、診断書の『自覚症状』の欄に説得力を持たせられる」と言ってくれました。次に注意したのは、画像に写らない症状の立証です。むち打ち症の場合、MRIで異常が見つからないことも多いですが、私は神経学的検査、例えば握力測定や腱反射、スパーリングテストなどの結果を、数値として詳細に記録に残してもらうよう依頼しました。さらに、私は診断書が完成した後、すぐに保険会社に提出するのではなく、交通事故に詳しい弁護士のリーガルチェックを受けました。弁護士からは、一部の表現が「一時的なもの」と受け取られる恐れがあるとの指摘を受け、医師に相談して「永続的な症状である」という医学的な見解を追記してもらいました。この一文字、一行の修正が、後の14級認定の決め手となったと確信しています。後遺症の診断書は、自分の人生の不利益を評価してもらうための大切なプレゼンテーション資料です。医師任せにするのではなく、自分が一番の理解者として情報を収集し、専門家の知恵を借りながら磨き上げていくことが、納得のいく結果を引き寄せる唯一の道でした。不自由な身体を受け入れるのは辛いことですが、その身体と共に生きていくための「正当な対価」を勝ち取るために、私はこれからも自分の権利を主張し続けたいと思っています。